カテゴリ: 日常の話
蒼穹の昴と宝塚
ちょっと前ですが、
チケットにご縁をいただいて
宝塚の「蒼穹の昴」を観劇してきました。
蒼穹の昴の原作は
浅田次郎の超名作小説なのですが、
個人的にも初読から20年、
続編も含め折に触れ読み返してきた
ものすごく思い入れのある作品なのです!
NHKで映像化もされてるのですが
私は原作が本当に好きで、
しかし作品内で流れる時間が大変長く、壮大で、
場所も農村から紫禁城まであらゆるところが
出て来るので、ドラマはともかく
これをどうやって舞台化するんだろうと
ドキドキしていました。
見てみたら
まあ、もう、本当に素晴らしかったです…。
原作が長いので全体にダイジェストみたいな感じはあったが
(ツイッターで「忙しい人のための蒼穹の昴」って
言ってる人がいてうまいこと言うなと思った)
春児と文秀が貧しい村から成り上がり、
さまざまな人の思惑が絡み合いながら
時代が進んでいくさまが、
丁寧に説明しつつもうまく端折ってあって
最後まで大変引きこまれました。
宝塚自体はご縁のあった公演を
いくつか観劇したことがあるぐらいなのですが、
今回はベテランの方も多く、
重厚で見ごたえもありとてもよかった。
そして、
そういった本編にプラスして
今回個人的にすごくよかったと思ったのが
最後のショーの部分でした。
蒼穹の昴って文秀は革命の中途で亡命するし、
仲間は死んでしまうし、春児は心を尽くして仕えた
主君と国家が目の前でなくなっていくのを
見届ける役割を担っており、
続編でも時々出て来るけど
この主人公2人は全然平坦でもなければ
辛いことも多い人生を送るわけです。
小説はその中から希望も未来も見えてくるんだけど
それは俯瞰の視点での話なので、
いつだって小説の中の2人は運命に翻弄されたり
抗ったりしていて、
そして読者はそこに気持ちを寄せながら
手に汗握ったり涙したりしながら
刊行からこれまでの時間を過ごしてきたんですよね。
そこに!!
これだよ!!!
宝塚のショー!!!!
洋装っぽいお姿もありましたが
最後にかなり本編に寄せつつ豪勢に盛ったお衣装で
文秀と春児が、光り輝く大階段を降りてくる……
(袁世凱とか西大后も降りてくる)
いったい、この2人の人生のどこにもなかったであろう
こんな眩しいほど明るく輝かしい瞬間が
20年も経ってから目の前に広がるとは
誰が想像したでしょうか……
本当~~~~に胸がいっぱいになった………
本当に美しかった………
厳密にいえばお芝居の続きではなくて
内容に沿った宝塚のショーなのだと思いますが、
それでも役者さん自身に登場人物が透けて見えて
自分的には感情移入するのにじゅうぶんな
流れであった。
そんなわけでしみじみと、
よかったなあよかったなあ、という気持ちになり、
この小説を好きでいたこれまでの時間に、
今になってこういう場面が足されるのかと
本当にありがたく思いました。
こればっかりは単に舞台化したり
緻密に再現したドラマだけでは補完しきれないというか、
完全に空想の世界だし、
宝塚でなければ表現しきれない夢の国なので、
つくづく宝塚での舞台化に意味があったというか、
なんか救われた気持ちにすらなったのでした。
ありがとう宝塚、
ありがとう蒼穹の昴。
また久々に読み返し、
できればもう1回くらい見に行きたいです。
追伸
チケットを手配してくださったMさん、Mさんの旦那さん
本当にありがとう
チケットにご縁をいただいて
宝塚の「蒼穹の昴」を観劇してきました。
蒼穹の昴の原作は
浅田次郎の超名作小説なのですが、
個人的にも初読から20年、
続編も含め折に触れ読み返してきた
ものすごく思い入れのある作品なのです!
NHKで映像化もされてるのですが
私は原作が本当に好きで、
しかし作品内で流れる時間が大変長く、壮大で、
場所も農村から紫禁城まであらゆるところが
出て来るので、ドラマはともかく
これをどうやって舞台化するんだろうと
ドキドキしていました。
見てみたら
まあ、もう、本当に素晴らしかったです…。
原作が長いので全体にダイジェストみたいな感じはあったが
(ツイッターで「忙しい人のための蒼穹の昴」って
言ってる人がいてうまいこと言うなと思った)
春児と文秀が貧しい村から成り上がり、
さまざまな人の思惑が絡み合いながら
時代が進んでいくさまが、
丁寧に説明しつつもうまく端折ってあって
最後まで大変引きこまれました。
宝塚自体はご縁のあった公演を
いくつか観劇したことがあるぐらいなのですが、
今回はベテランの方も多く、
重厚で見ごたえもありとてもよかった。
そして、
そういった本編にプラスして
今回個人的にすごくよかったと思ったのが
最後のショーの部分でした。
蒼穹の昴って文秀は革命の中途で亡命するし、
仲間は死んでしまうし、春児は心を尽くして仕えた
主君と国家が目の前でなくなっていくのを
見届ける役割を担っており、
続編でも時々出て来るけど
この主人公2人は全然平坦でもなければ
辛いことも多い人生を送るわけです。
小説はその中から希望も未来も見えてくるんだけど
それは俯瞰の視点での話なので、
いつだって小説の中の2人は運命に翻弄されたり
抗ったりしていて、
そして読者はそこに気持ちを寄せながら
手に汗握ったり涙したりしながら
刊行からこれまでの時間を過ごしてきたんですよね。
そこに!!
これだよ!!!
宝塚のショー!!!!
洋装っぽいお姿もありましたが
最後にかなり本編に寄せつつ豪勢に盛ったお衣装で
文秀と春児が、光り輝く大階段を降りてくる……
(袁世凱とか西大后も降りてくる)
いったい、この2人の人生のどこにもなかったであろう
こんな眩しいほど明るく輝かしい瞬間が
20年も経ってから目の前に広がるとは
誰が想像したでしょうか……
本当~~~~に胸がいっぱいになった………
本当に美しかった………
厳密にいえばお芝居の続きではなくて
内容に沿った宝塚のショーなのだと思いますが、
それでも役者さん自身に登場人物が透けて見えて
自分的には感情移入するのにじゅうぶんな
流れであった。
そんなわけでしみじみと、
よかったなあよかったなあ、という気持ちになり、
この小説を好きでいたこれまでの時間に、
今になってこういう場面が足されるのかと
本当にありがたく思いました。
こればっかりは単に舞台化したり
緻密に再現したドラマだけでは補完しきれないというか、
完全に空想の世界だし、
宝塚でなければ表現しきれない夢の国なので、
つくづく宝塚での舞台化に意味があったというか、
なんか救われた気持ちにすらなったのでした。
ありがとう宝塚、
ありがとう蒼穹の昴。
また久々に読み返し、
できればもう1回くらい見に行きたいです。
追伸
チケットを手配してくださったMさん、Mさんの旦那さん
本当にありがとう
初夏から最近の話
前回のブログから4か月経ってしまいました!
(このブログいつもこんな書き出しだな)
こないだ1巻が出たと思っていた「こまったやつら」ですが
夏に無事に2巻が出まして、まずはよかった!
色がきれいなブルーでうれしい。
あと6月にブックライブさんから出ている「キミトワ」という
ブロマンス(友達以上恋人未満みたいなやつ)のWeb雑誌に
読切前編が載りまして、好きな作家さんばかりの雑誌なので
大変緊張しました…。
+++
しかし大変個人的な話ですが
なんか初夏あたりからものすごくペースを崩していて、
毎月アワーズを読んでくださってる方はお気づきかと思いますが
1回ローテの休載があったあと再開したかと思ったらまた休んでて、
キミトワのほうも前編載った翌月に後編が載らず、
あちこちに謝ったり調整してもらったりして
えらい迷惑をかけていました。
※キミトワのほうは9月発売号に中編として14ページ載ったあと
10月発売号に後編が載って、まとまったものがまた別に配信
される予定なので、またあらためてお知らせします
ペースを崩したというのは体調的な面というよりも
どちらかというとメンタルが死んだみたいなとこがあって、
ここで一歩踏ん張らないといけないというような時に
謎の無力感や、「頑張れない」という感じに力が抜けてしまい
描いても描いても一生懸命になれない、
原稿に向かっても涙が出て止まらない、と
完全に弱りきってて、だいぶ参りました。
それでも人に会えば楽しいし、
まあまあ元気に過ごしていたとは思うのですが
肝心かなめの漫画がそんな状況で、
もとに戻すのに大変苦労したのだった。
理由はハッキリしませんが、
なんやかやでお受けした仕事が多かったんで
わかりやすくオーバーワークだったのではと
今は思うものの、
調子のいい時ならどうっちゅうことない量でも
あったので、まあ変な風にハマりこんだ感じですが、
なんにしても生活の余白って大事だなと
つくづく思いました…。
頑張るにしても、なにか趣味に手をつけるにしても、
次から次に詰め込まず、
「明日なんも予定ないなあ」みたいな日が
月に一度くらいいつもあるといいのかもと思っています。
なかなか難しい。
ツイッターもあんまり書き込めてなかったのですが
また日常漫画とかも上げたいな!
夏も終わるし、
みなさまもくれぐれも体調お気をつけくださいね。
ではではまた。
年末のご挨拶
ついこないだ「2020年も終わりですね」的なこと
書いた気がするんですが、気のせいですかね……。
2021年ってさっき始まったような…(加齢)
さて、
今年はアワーズで「こまったやつら」が始まったので、
あれこれ大変ではあったけど良い1年でした!
こまったやつらは、開始にあたって
実はものすごくいろんな方にお世話になっていて、
民俗学の先生を紹介していただいたり、
連絡をとっていただいたり、
いきなり声をかけた私(と編集さん)の
あいだに入ってくださったり、
本当にさまざまな助けがあって、
どの方向にも足を向けて寝れなくなってしまいました。
もう立って寝るしかない。
なかでも3話からアドバイザーとして入ってくださった廣田先生は
こんな謎漫画家のよくわからん質問にいつも丁寧に答えてくださり、
頼もしくありがたく思っています…。
年始には1巻が出ます!ぜひ手に取ってもらえたらうれしいです。
あと延び延びになってたメイク本が
3月に出る!今度こそ出る!なぜならもう締切が決まってるから……。
こちらも追ってお知らせします~!
そのほか身の回りでは、
4月にえっちゃんが小学校に入学したのですが
大きな環境の変化があって
えっちゃんよりも私がメンタル的に不調をきたし(なんでだよ)
しかし今となってはいろいろ気にしすぎだったな~と
反省しております…。
あと2020年に比べたらはるかに観劇できた1年でした!よかった!
いろいろと移動に制約があったり、観劇もこれまで通りとは
まだまだいきませんが、少なくとも公演期間に公演していた;;よかった;;
来年もつつがなく多くの公演の幕が開き、千秋楽まで駆け抜けられますように…!
あっ、あとワクチンでだいぶ寝込んだ。
そんなこんなの2021年でしたが、
2022年はもっとたくさん、頑張って、勉強して漫画描きます。
来年もよろしくお願いします!